歯を失った場合の選択肢

重度の虫歯や歯周病、事故などで歯を失ってしまった場合には、できるだけ早いうちに治療をすることが大切です。放置しておくと周囲の歯が空いたスペースに動いていき、歯並びや噛み合わせのバランスが崩れます。虫歯や歯周病のリスクを高め、顎や身体に負担をかけるなど、さまざまなトラブルの原因となってしまいます。
治療法としては、「入れ歯」「ブリッジ」「インプラント」という3つの選択肢があります。それぞれにメリット、デメリットがあり、治療期間や費用も異なりますので、患者さまに一番合った方法を選んで治療を行います。
入れ歯
入れ歯には、「総入れ歯」と「部分入れ歯」の2種類があります。すべての歯を失ってしまった場合には「総入れ歯」、1本でも歯が残っている場合は「部分入れ歯」を作製します。また、入れ歯の素材や技術により、保険適用の入れ歯と、保険適用外で自己負担の入れ歯に分かれます。
部分入れ歯は、クラスプという金属のバネを残っている歯に取り付け、入れ歯を固定して使います。保険適用外の入れ歯は、審美性・機能性に優れていますが、費用は高くなります。それぞれのメリットとデメリットをご説明した上で、患者さまのご希望に合ったものを選んでいただきます。
入れ歯を作製するときは、患者さまのお口の状態を診断し、サイズや噛み合わせをしっかり合わせることが大事です。
顎の位置や噛み合わせによって、入れ歯の安定度は大きく変わります。当院では特別な装置を用いて噛み合わせの位置を決め、出来上がった入れ歯は十分な調整をした上で患者さまにお使いいただいております。
使い始めた後でも、違和感があれば調整や修理の対応をしておりますので、お気軽にご相談ください。
メリット
- 保険適用の場合は、安価で作製できる
- 短い期間(1カ月ほど)で完成する
- さまざまな種類から自分に合ったものを選べる
デメリット
- 慣れるまでは違和感がある
- 噛む力が入りにくい
- 食べ物カスが詰まることがある
- 発音しづらくなることがある
- 取り外して手入れをする必要がある
費用(税込)
金属床 | 275,000円〜550,000円 |
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ノンクラスプデンチャー | 165,000円 |
ブリッジ
失った歯の両側にある歯を削って人工歯を被せ、抜けた部分を補う治療です。橋を架けることに似ているため、ブリッジと呼ばれます。
ブリッジによる治療は、失った歯の両隣に健康な歯があることが条件となります。3本以上連続して歯を失った場合や、一番奥の歯を失った場合にはできません。人工歯の素材によって、保険適用、適用外の両方の選択が可能です。
メリット
- 固定式のため違和感がない
- 人工歯の素材によっては保険が適用できる
- 審美性の高い素材も選べる(自費)
- 比較的短期間で完成する
デメリット
- 両隣の健康な歯を大きく削らなければならない
- 支える両隣の歯に負担がかかる
- 抜けた歯の部分は顎骨がやせていく
- ブリッジの下に食べ物のカスが溜まりやすい
費用(税込)
保険適用の場合
前歯1本 | 000円 |
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奥歯1本 | 000円 |
自費の場合
ハイブリットセラミック | 66,000円 |
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インプラント治療
歯を失った顎の骨にチタン製の人工歯根を埋め込み、しっかり結合させてから人工歯を被せる治療です。人工歯根と顎の骨が完全に結合するため、天然歯のような快適な噛み心地を手に入れることができます。